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「四方山話」 其の二十九

1.牛乳の力量

2.老婆心独語

□■□ 牛乳の力量 □■□

中国の医療は、三千年以上前の周(西周・東周=春秋戦国)の時代に確立され、四種類に分けられている。

「食こそ医なり」の考え方で、食医を中心として疾医(内科)・瘍医(外科)・獣医に区分されている。

これらの影響により、日本の古墳時代には中国の隋・唐との交通は仏教、儒教の伝来に伴い、酪農文化が入り、貴族の食に変化が見られる。

奈良時代には、宮内省【昭和二四年(1949)宮内庁と改称】の中に、食物に関係する職が多く。

食医の中で、典薬寮(=くすりのつかさ)は、医薬を司どっている。
その中にある乳について、乳戸は牛乳をしぼり、乳製品を薬品として製造され貯蔵されている。

 

乳の語源2種1つは「(左上の部分)」は、爪で、手の意味がある。

「孔」は、子と乙(ツバメ)との合字で、子が安らかに生まれる意味がある。
乙(燕)の来る頃に、子を授かるように神に祈る習慣がある。

すなわち「(左上の部分)」と「孔」の会意で、子供が出来るのを、手で受け止めている形を示している。

 

もう一方の考えは、「(左側の部分)」は孵で、卵をかえす意味。
(右側の部分)」は乙で燕の意味がある。

この二つを合した会意文字で、手で子を庇う姿を示している。

 

中国では、つばめは子を授ける使いと考えられている。
乳は、子を育てる意より、生命を育む力を養う意味がある。

昔、仏教の教えを説いた、釈迦牟尼が苦行の修行を菩提樹の木の下で行なっていた。
そこに少女スジャータが近づき 差し出した乳粥によって苦行だけでは教えをいただくことは出来ないと考え、初めて悟りを開き、仏陀となる。

それで仏教は、酪農教ともいわれている。

この頃インドでは、牛肉は食べないが牛乳は飲まれていた。

釈迦の教えの中に「身土不二」といって、この土で生まれ、この土を食して、この土に育み、この土で生活を行なう現在のスローフードの原点がここにある。

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食養道は、土壌から創始する

温故知新こそ、食を変転させる扉となす

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古代乳製品について、酪・酥(蘇)・醍醐があり、牛乳は保存が困難であるため、煮めて粥状にしたもので乳粥と呼ばれ、濃厚なシチューのような物で酪とも称されている。

栄養に富、消化も良く、口の渇きを止め、肺を補い、通じをつかせ、血と気を補い、解毒すると記されている。

酥は、さらに加熱濃縮して、半固形状に煮め、脂肪を集めた物で、甘味の強い粘物のような物で、仏事の修法の供え物にも用いる。

五臓を補い、通じをつかせ、滋養、肌に潤いを与え、口の渇きを止め、胃腸を補うとある。

酥をもっと発酵させた物で、酥の精なる液と云われ、今日のヨーグルトクリーム又はクリームチーズに近く、そのもののもつ、真の味わい醍醐味の醍醐と呼ばれている。

肝腎を補い、通じをつかせ、皮膚を潤し、風邪や虚弱の者に力を与えるとある。

 

牛乳には、セロトニンの原料であるトリプトファンと、モルフィン類物質が含まれていて、この二つは睡眠作用を持っている。

(例)
日頃から頻繁に欠伸が出るのに、ぐっすり眠れなく、胃も弱い方に、ナツメ(タイソウ)5個とシナモン末(肉桂)少量を牛乳の中に入れ、温めて飲用。

その他の効果
血圧の降下作用・癌の予防作用・骨粗鬆症の予防作用があり、血を補い心臓の働きを促進し、体を補強し、糖尿に起こる口の渇きを止め、肌を潤し、通じをつかせる。


□■□ 老婆心独語 □■□

【 造化の妙にて払拭せし 】

美事美満(=美しき事柄が十分に満ち足りる)の如く 晴れ渡った大空には、目の届く限り一片の雲の姿も見られない。

まるで青天白日のように、澄みわたった大空に対する時、世俗社会の些々な蟠りや執着などは、直ちに雲散霧消してしまうであろう。

これぞ自己と宇宙の一如の姿である。

耳を澄ませば清渓の爽やかなその響きは、都会の喧噪と汚濁から逃れてきた人々の心までも洗い清めて流れ行く。

樹々を撫ぜて吹きぬける微風に、自然と微笑ましくなり、この上もない幸福の原点を思い、大自然の恵みの有難さを感じる。

人間の悩み苦しみは、すべての分別する心より起こると考え、有無相対(有るか無いかを見極めて、初めてそのものの存在が考えられる)の分別の見を切断して、真実絶対の境に帰するのを理想としている。

積もり積もった迷悟・得失・是非・善悪という塵芥を、
流れ去って来れる大自然と一度ぐらい無言の対話をしてみたいものだ。

「 遠難に備うることを知りて近患を忘る 」


人は時に遠い先の心配ごとばかりを気にかけて、
目の前の災いに気づかないですごしていることが多い

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