「四方山話」 其の三十二
1.天秤の按配が生む、ずれの健康
2.老婆心独語
□■□ 天秤の按配が生む、ずれの健康 □■□
免疫とは、体を守護する為の防衛体制を総称した名称である。
その内の核を引き受けているのが白血球である。
白血球は骨髄の他に、一部脾臓やリンパ節でも作られている。
そして白血球の中に、マクロファージ・顆粒球・リンパ球があり、細菌などの異物を分解処理する働きを持っている。
しかし、この免疫システムが、疲労やストレスなど、なんらかの原因で過剰反応した時に、病気の芽を引き起こす。
いわば諸刃の剣を兼ね備えている。
これらを通常コントロールしているのが、自律神経で、体内にあり、意志とは無関係に働き、間脳中枢として付随意筋(平滑筋)の運動と腺の分泌を調節している神経で、血液循環・呼吸・消化・生殖などを司っている。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、このバランスが保たれている時は免疫も正常に働いている。
細胞は新陳代謝を営み、酸素を消費したり、様々な反応過程を促進するエネルギーが活性酸素(SOD)である。
このSODを作る元になるのが白血球の中の顆粒球である。
大量にSODが作られるとバイ菌を分解殺菌する働きを持っているが、逆に大量のSODによって、細胞自体を壊し、悪性腫瘍の原因となる。
通常では、SODを除去する酵素によって、細胞を守護しているが、あまりにも大量に出ると相反する作用が生まれる。
踏み込むと、交感神経が活動し、新陳代謝が活発なときにSODは生じ、SODが多いときは顆粒球が多く、もう一方のリンパ球は少なく、この状態のとき確実に免疫力は低下する。
体の中で出来て異常に増える細胞の集まりの腫瘍や悪性腫瘍は、出来たり消えたりを繰り返し、気づかない内に、自然に治っている事がある。
その人の生活のリズムが腫瘍を作りやすくしている場合、生活のリズムに変化を与え免疫力を強めることが必要となる。
元来細胞を増殖させるため組み込まれているプロトガン遺伝子(原型ガン遺伝子)は、人の体の中に持っている。
これが、交感神経の緊張状態によって、細胞増殖の際に調節が出来なくなり、遺伝子に変化が起こり、悪性腫瘍となる。
自律神経の中の交感神経と副交感神経のバランスが保っていれば問題はないが、交感神経を緊張状態にすると発症する。
その人の本来持っている性格が関係しているとされ交感神経支配タイプはイライラ怒りやすくヒステリック、妥協せず努力して頑張る、人や神経質で精神面が弱く悩む人などに多く見られる交感神経が強く働くと免疫システムの顆粒球が増えリンパ球が減った状態になり悪性腫瘍が発病しやすくなる。
副交感神経を刺激に働けばリンパ球を殖やし顆粒球を抑えて対処できる。
しかし、これも過剰反応し強く副交感神経支配するとリンパ球を殖やし過ぎ、また罹病になりやすい。
極端過ぎない、程々の匙加減が必要となる。
電磁波、残留農薬、環境破壊など大気汚染による流動性気候状態、それによる食物連鎖への影響が回避されることが必要となる。
昔ながらの土壌で育んだ食物を摂取すれば、リンパ球を殖やし、血流をよくし、老廃物、不純物を排出し免疫力を高める力となる。
□■□ 老婆心独語 □■□
【 一安気二食養 】
人は、満身困憊の時は、"思うに任せぬ"が世の常であろう。
そんな時は、ストレスを解消す為に愉しみを求めるのも在り来たりの事である。
ただ愉しみの気である"気配"を漂わせている人達に出会うレーダーを張り巡らす特殊な才能も必要である。
気配を持つ人達から、気のシャワーを浴びることは、ストレスや病気に対する治療法の一つである。
ただし、人は気(物事)を取り入れる(吸収)事を終えると、自分の中にある気(知識に類する物)を捨てる"勇気"と云う気の存在を知らなければならない。
すべてを満たそうとせず、足りる気持ちが精神を安定させ時空の流れを円滑にして来れる。
人生の目的は行為にして思想にあらず、だが考え方によって充実し、尊く美しいものである。
人間は、人や自然によって癒されることも多い。
自然に身体を委ねてはいかがか。
生き続ける試練は過酷を背う。
だが生きている事が幸福で希望でもある。
刻々変わる未来を見据えて生きる事に価値がある。
今を生きてこそ、幸福の種子を掴みとれる。