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「四方山話」 其の五

1.経絡

2.老婆心・独語

□■□ 経絡 □■□

人体に一定の走り方をした二十四(四十四)本の経絡(けいらく)があります。 各経絡には一定の部位に経穴(けいけつ)があります。

経絡は、経脈(けいみゃく)と絡脈(らくみゃく)があり、 経脈とは、体の幹線を直行する脈で、主に十日本あり、生命活動の基本となります。 気や血を運び、この十二本は臓腑に連携しています。

絡脈とは、経脈により枝分かれているも網目状の支脈で主に十五本を絡脈といいます。

病気の病因は、この経穴から入って絡脈を通って進んで行くとされています。それで病的になった経絡に「薬(食)」を効かせることによって病気を治すのです。

例えば、本草書には、葛根(マメ科のクズ)の塊根を用います。 性味(しょうみ)といって、味は、甘・辛。性は、平。 帰経(きけい)は脾・胃とあります。

この帰経の脾・胃経に流れていくのが葛根です。

葛根は、熱を下げ、口の渇きを抑え、血圧や血糖を正常にし、頭痛、肩こり、 耳の変調、腰の違和感、腹痛、腸の働きを整え、下痢を止める働きがあります。

ですから、葛根の入っている葛根湯とう処方は、感冒(かぜ)だけでなく、 広い病状に使われるのです。 後世になると、気血の血を分立させ血と水(血液以外の体液)に分けて取扱われるようになりました。

気・血・水という三要素を基本とした病理思想が構成されました。

  • 「気」の変調は 「気滞」
  • 「血」の変調は 「お血(血滞)」
  • 「水」の変調は 「水毒(水滞)」

血というのは、一種の血行でもありますが、この流れがうまくいかなくなると、 色々な病気が起こって来ます。 広い意味では、血液循環と心臓や肝臓など血に関する臓器までも指しています。

お血(俗称:古血。呼称:悪血、毒血、血毒)とは、血液が体のどこかで停滞 するか、或いは、血が濃い、又は薄いなどの病的状態を表します。

水というのは、体液及び水分代謝のことを指し、これが原因でおこる病気には、 排尿障害、リウマチ、水腫、浮腫(むくみ)などがあります。

□■□ 老婆心独語 □■□

【 物に本末あり、事に終始あり 】

現在では、雑音のごとく批判・評論が多くなり、正しき声は消えうせました。

文化も繁雑にして、人々は途惑い。 天下は利・己を求め急き過ぎ、歴史を忘れ。 人々もまた、命の尊さを重んじず。 然れば、健康の真義も知らず、誠に哀れです。

四書の一つで、広く世に知られている「礼記」の書中の一篇である 大学と呼ばれる本の中に、

「 先後する所を知れば、 則(すなわ)ち道に近し 」

と記されています。 何事にも始めと終わりがあり、いかなるものにも本と末とがあります。

人生においても根本とすべきものと、そうでないものとがあります。 何事をするにも、なにから始めるか、最後はなにをするかという、考えを もつことが、成就への近道です。

もう一度、健康と呼べる財産のためにも、見なおして頂きたいと思います。

「 身分問あず 我れ以外の者より

  学ぶこと長生久視の道なり 」

                        老子

※長生久視=不老長生の意

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