「四方山話」 其の九
1.お血
2.老婆心・独語
□■□ お血 □■□
血帯(血の変調、お血)とは、血が今までの調子と変わることが主体となっている特定の病的状態のことで、漢方でお血と言います。
お血とは、停滞した血液という意味で、身体の各所、特に皮膚、粘膜などにうっ血や出血傾向がみられる状態をいいます。
■お血
・広義:血液循環障害
・狭義:下腹部の血塊、悪血、毒血
<お血の類語>
<血滞の症候(病気になったしるし)>
<血滞による病名>
お血がいかなる原因で起こるか、近代医学の立場からみると次の諸説があります。
身体のどこかに、原病巣(焦点・中心点)があって、これがもとになって遠隔諸臓器 組織に反応性の器質的または機能的障害をおこすことを病巣感染(焦点伝染)といっています。
器質的または機能的障害とは、生体組織内の異物、すなわち体外性物質、浸出物、血栓などの 障害を現わします。 この発病機転は、お血による発病と似ています。
そこで、原病巣の本体がお血そのものであり、また逆に原病巣から血液中に流出した物質がお血
形成の一因になっている場合も考えられます。
※これらの論説は、藤平健博士が発表したもので、この説も湯本氏の説を前提としています。
【長濱 善夫著を引用・参照】
□■□ 老婆心独語 □■□
【 子の心身は親の養生次第 】
子供の病が増加しています。
子供を育てるには、まずなるべく外食を慎み、手料理を食べさせ、美味美食を腹いっぱい 食べさせることなく粗食にし、少し空腹を知らしめます。子供脾胃が脆く、狭い故に、食によって損なわれやすいのです。
次に子供の体は、腸が盛んで、子供は風の子といわれるように、熱の塊とされるので厚着を 避け、暖め過ぎないようにします。熱が体内にこもり過ぎると、筋骨が弱くなりやすいのです。
あまやかすもしかり、何ごとも過保護は心身をだめにしてしまいます。
「人の命は我にあり、天にあらず」
と老子はいっています。
人間の生命は、天からもらい生まれつきたれど、養生をよくすれば、長いし 養生しなければ短となします。 子供は親の姿を見て育ち、親の心掛けにて、養生を知ることになります。 良き環境を作り出すのも、親の仕業かも。
植物は育草(やしないぐさ)といい、環境と人とを結ぶ、薬石となります。 日頃から野菜を多く摂生して下さい。