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「四方山話」 其の九

1.お血

2.老婆心・独語

□■□ お血 □■□

血帯(血の変調、お血)とは、血が今までの調子と変わることが主体となっている特定の病的状態のことで、漢方でお血と言います。

お血とは、停滞した血液という意味で、身体の各所、特に皮膚、粘膜などにうっ血や出血傾向がみられる状態をいいます。

■お血
・広義:血液循環障害
・狭義:下腹部の血塊、悪血、毒血

<お血の類語>

  • 血証:血の変調の意味
  • 蓄血、積血:うっ積したお血の意味
  • 乾血:古くなって乾固したお血の意味
  • 古血:俗称で、停滞して久しくなった血液の意味
  • 血の道:血の変調の一種で、女性に起こる動的なもの
  • 血実:血が多い、多血状を呈する
  • 血虚:血が少ない、貧血状を呈する

<血滞の症候(病気になったしるし)>

  • 皮膚、粘膜、爪が紫色または、どす黒い色を呈する(チアノーゼ色)
  • 手足の皮膚が紫赤色を呈する(血実)
  • 蒼白、サメ肌、眼の周囲、唇などが黒ずむこともある。
    血が薄くて、たりないが、汚れている状態(血虚)
  • 出血、いっ血などの傾向  打撲の後などに特にアザが出来やすい
  • 婦人では月経異常、月経血過少、無月経
  • 頭重、頭痛、肩こり(特に左側)、不眠、嗜眠(重症、高熱の際に睡眠状態になる)
    めまい、心悸高進
  • のぼせ、移り気:お血にもとづく気の上衝
  • 冷えまたは熱っぽい:循環障害の細かい症状で冷えは足腰に多い。
  • 食欲減退、腹部膨満感(ガスがたまる)
  • 便秘、腹部に抵抗、圧痛やしこりのような固い張りがある

<血滞による病名>

  • 慢性消化器病 胃酸過多症、胃液傷、虫垂炎、痔疾、慢性便秘など
  • 動脈硬化症、高血圧症、脳出血
  • 婦人病 ヒステリー、血の道症、帯下、不妊症、更年期障害、子宮後屈症、子宮筋腫など
  • じん麻疹、湿疹などの皮膚病
  • 坐骨神経痛、腰痛、神経症、精神異常の一部
  • 泌尿器病
  • 肺結核、その他の結核性疾患
  • 気管支喘息のような慢性疾患

お血がいかなる原因で起こるか、近代医学の立場からみると次の諸説があります。

  • 遺伝体質(特に母体の体質が伝えられる)
  • 月経血の停滞、打撲による皮下いっ血、熱性疾患による溶血
  • 門脈系を中心とする循環障害
  • 肝臓障害と消化器障害との悪循環によって起こる
  • ホルモン系、植物神経系の失調が関係

身体のどこかに、原病巣(焦点・中心点)があって、これがもとになって遠隔諸臓器 組織に反応性の器質的または機能的障害をおこすことを病巣感染(焦点伝染)といっています。

器質的または機能的障害とは、生体組織内の異物、すなわち体外性物質、浸出物、血栓などの 障害を現わします。 この発病機転は、お血による発病と似ています。

そこで、原病巣の本体がお血そのものであり、また逆に原病巣から血液中に流出した物質がお血 形成の一因になっている場合も考えられます。
※これらの論説は、藤平健博士が発表したもので、この説も湯本氏の説を前提としています。
【長濱 善夫著を引用・参照】

□■□ 老婆心独語 □■□

【 子の心身は親の養生次第 】

子供の病が増加しています。

子供を育てるには、まずなるべく外食を慎み、手料理を食べさせ、美味美食を腹いっぱい 食べさせることなく粗食にし、少し空腹を知らしめます。子供脾胃が脆く、狭い故に、食によって損なわれやすいのです。

次に子供の体は、腸が盛んで、子供は風の子といわれるように、熱の塊とされるので厚着を 避け、暖め過ぎないようにします。熱が体内にこもり過ぎると、筋骨が弱くなりやすいのです。

あまやかすもしかり、何ごとも過保護は心身をだめにしてしまいます。

「人の命は我にあり、天にあらず」

と老子はいっています。

人間の生命は、天からもらい生まれつきたれど、養生をよくすれば、長いし 養生しなければ短となします。 子供は親の姿を見て育ち、親の心掛けにて、養生を知ることになります。 良き環境を作り出すのも、親の仕業かも。

植物は育草(やしないぐさ)といい、環境と人とを結ぶ、薬石となります。 日頃から野菜を多く摂生して下さい。

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