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「四方山話」 其の二十

1.珠玉の食の深旨 3

2.老婆心独語

□■□ 珠玉の食の深旨 3 □■□

食べ物を陰陽五行説の法則にもとづいて五の味に分けている。

口から胃に入った五味は、その味によって臓器の栄養源となる。
また、臓器と深くかかわり合い補っている。

「酸味」は、肝臓を養い、肝臓の働きを高め、情緒系中枢・自律神経系・運動神経系を補う。

酸味は、体外に出過ぎるものを止め、渋らせ、炎症を抑える。
寝汗、下痢、夜尿症などに利用される。

酸味を取り過ぎると、収縮作用により、色々な代謝を妨げ、筋肉を弱らせる。

「苦味」は、心臓を養い、解毒し熱を取り去り、大脳皮質の働き(意識・思考)や循環器を補う。

苦味は、水滞を乾かし、固め、熱や湿気を取り、炎症や自律神経を抑える。
苦味を取り過ぎると、陽が少なくなり、胃腸を冷やし、皮膚がカサカサになる。

「甘味」は、脾臓を養い、疲れを癒し、消化器系・水分代謝を補う。

甘味を取り過ぎると筋がゆるみ、体がだるくなり、腎臓が弱り、骨が痛み、髪が抜ける。

「辛味」は、肺臓を養い、発散作用があり、循環を整え、 呼吸器系・皮膚機能を補う。

辛味は、身体を温め、気血の巡りを良くする。
風邪、冷え、停滞する病気に用いる。

辛味を取り過ぎると、汗や体内発散が激しく、逆に冷え、筋肉の痙攣、爪がもろく弱くなる。

「鹹味」(塩辛い)は、腎臓を養い、体を潤し、泌尿生殖器系・内分泌系・神経系や生命力を補う。

鹹味は、堅いものをやわらげ、潤し、下す作用、しこり、リンパの腫れを去る。

鹹味を取り過ぎると、腎臓から水分を過剰に奪い、腎臓に負担。
血をドロドロにする。

血の道(婦人病)の人は、多く摂取しないこと。

「五臓六腑に沁み渡る」は、体じゅうにしみわたることから、身にしみて深く感じる。

腹にしみるほど、おいしい時に使う五臓六腑について。

五臓は、先ほど述べた、肝臓・心臓・膵臓・肺臓・腎臓。

漢方では腎臓の二つの内、右の腎臓の方を命門(メイモン)と称し、生命の関鍵(カンケン)(=重要なところ)の意味がある。

先天の気が藏されている所であり、人体の生化の源で、生命の根本である。

命門は、腎臓機能で、副腎皮質の機能までも含まれている。
又 父母による先天的遺伝子の場でもある。

六腑は、胃・胆のう・大腸・小腸・膀胱・三焦。

三焦とは、上・中・下の三つに分かれ、上焦は胸(心臓と肺臓)・中焦は上腹部(脾臓と胃)・下焦は下腹部(肝臓・腎臓・小腸・大腸・膀胱)とされ、西洋医学で示す臓器では無く。

外腑(孤腑)といい、気を支え、津液(血と水で体内に取り入れた栄養物資)を調節する機能と考えられている。
現在では、三焦はリンパの流れに近いと察する。

食と生命との関係が少し理解されたと。

□■□ 老婆心独語 □■□

【 固定観念は教えも無の存在とかす 】

烏兎匆匆(月日のたつのが早い)なる世事、聖職者・有識者・権力者・指導者までも、私欲に走り過ぎ 他に落魄し、人心を惑乱せり。

天下を仕切る傲然者 すべて ことごとく利欲にはびこり、民衆への思い施せず。

道徳は絵空事のように、価値観的波動の幅が、個々によって相異反復する。

まるで玉虫色的解釈である。
名ばかりの規定の解き放しという自由過ぎる欠落は、崩壊を招く。
またその逆も然り。

求索する豊楽に潜む、酩酊的罪悪感と充足後の苦辛。
生命に対する矛盾した差別を洗脳され、弱肉強食の犠牲の中に成り立つのが社会だと、正論のように言論が飛び交う。

夢と現実の逆行に脅えながらも満足を偽装させ、なにかを見失う人々・・・・・運否天賦の心境か。妄評多罪。

人を知るに程度あり、富士山は遠く隔てて望むも、これを知ると云うべく。

近づきて望むも、これを知ると云うべく、等しく富士を知ると云い得るも、
その知るの間に多大の差異の存在あり。

春日 靖軒

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