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「四方山話」 其の三十

1.貴重な養寿のフィルター

2.老婆心独語

□■□ 貴重な養寿のフィルター □■□

体の中には、三つの濾過装置(フィルター)があり、体内で古くなって役に立たなくなった老廃物や体内に入り込んだ汚染物質などを取り除く働きをしている。

その臓器が肝臓・腎臓・肺臓である。

肺について、呼吸作用(酸素を取り入れて、二酸化炭素を外へ出す)・吸収作用(吸引、スプレー)・痰や揮発性物質の排出・放熱作用がある。

又、重要な血管内での血液凝固や細菌などを濾過したり、防衛作用・免疫作用の働きもある。

 

漢方では「相傳之官」と呼び、肺には、心の全身に対する調節作用を補助する働きがある。

例えば、心は血を主要、肺は気を主要、気血が循環運行し栄養物質を輸送することにより、各臓器や組織の活動及び相互関係を維持することが出来る。

簡単に云ば、血液の循環を調節し、気血を整え、五臓と協調させる働きが肺にはある。

血液の異変には、肺の治療も不可欠である。

上記の気を主要の他に、呼吸・皮膚呼吸・心拍動・発汗などの機能を持っている。

「肺は鼻に開孔」とし、肺の病変があると、鼻に現われ、鼻水・鼻ずまり・小鼻がピクピクする・臭覚などの異常が起こり、進行すると咳・痰・呼吸困難・動悸が生ずる。

 

「肺は皮毛を司る」とされ、肺で吸収された空気の中に含まれる機能を天空の気(=陽気)と呼び、この天空の気は、全身を巡り、全身を包み込み、全身を保護する。

天空の気は、外気の気温や体温の変化を調節してバランスを正常に保つ。
また、天空の気は、各臓器の表面を補い、抵抗力をつけ病邪を予防する。

肺の機能バランスが崩れると、寒さ暑さに対応出来ず、毛穴や皮膚の伸縮が悪くなり、異常発汗したり、肌が荒れ易くなり、感染や感冒などに罹りやすくなる。

 

肺は大気汚染から身を守るために、鼻から侵入した異物は鼻毛や粘膜で取り除き、さらに奥に入り込んだ異物は、扁桃・アデノイドなどの抗菌器官により排除される。

それでも奥に侵入した物は、肺の内面を被っている繊毛粘膜に吸い着けられ肺の内から外へ送り、のどの方へ痰の形で排出させている。

ただし 肺胞にまで入った異物は数ヶ月を要する。

肺の機能低下時は、他の臓器機能も低下しているため、全体を高めるには、胃腸の働きを高める必要がある。

これは陰陽五行説の考え方である。

 

肺の機能が正常に働く為には、先程記した胃腸を補うと同時にビタミンAとビタミンE及びカルシウムを摂取する事が肝腎。

ビタミンAには、レチノール(動物性食物に豊富に含まれ 吸収率が高い)とβーカロチン(プロビタミンAとも呼ばれ、体内でビタミンAに変わる吸収率が低い)の二種類がある。

ビタミンAは、抗酸化作用や抗癌作用がある。

又、呼吸系統の感染に対する抵抗力をつける・病気の回復を早める・成長を促進し、骨や皮膚を形成・組織や器官の外層組織を保つ事により、汚染物質を除去し、肺炎などにならないように保護する。

ビタミンEは、不飽和脂肪酸の酸化防止作用(抗酸化効果)や細胞膜保護作用、成長・発育に欠かせない成分である。

又、大気汚染から肺を守る・体に酸素を供給し、耐久力を与える・疲労物質を取り除いて、疲れを和らげる事により、肺をきれいにする。

 

肺機能低下の初期の症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・発汗・微熱などカゼやアレルギーの症状に類似し、さらに咳・痰・疲労感・動悸・息切れ・胸の苦しい痛み・食欲不振・汗や熱が出たり下がったり等の全身症状になる。

咳など喘息性の発作は、気道が痙攣し細くなって空気の通リが悪くなって起こる(気道の迷走神経の緊張による)。

こんな時は、乾布摩擦をして、気道の緊張を緩めて 迷走神経の緊張感を皮膚に移動させ走らせると、気道が広がり咳が治まってくる。

民間療法の一つで馬鹿に出来ず速効性がある。

このように民間療法や漢方は、起死回生の効果がある。


□■□ 老婆心独語 □■□

【 行雲流水また古来からの教えなり 】

※行雲流水~過き去ってしまった事に、こだわらず一切を成行きに任せて行動すること

中国(明代)の通俗的処世哲学書「采根譚」は、洪応明著 二巻で、儒・仏・道の三教の教えからなる。

前集は仕官・保身の道を説く。
後集は致事、後における退静閉居の道を論じている。

書名は宋の汪信民の語の「常に、菜根を食していれば万事よくいく」から取る。
意味は、淡白に甘んじて物質に心をわずらわされないこと。

此の書の短文三五〇の中の一節に、

長い間 地膚(地表)にいた鳥は万一 飛ぶとなると必ず
九重天(最高所)まで飛昇する。

他よりも魁て咲いた花も最初に散り果てる。

この原理は決して鳥や花に限らず人間社会にも当て嵌まる。
何事も焦って途中で足場を踏み外さぬよう警戒を怠らない。

とある。

彼此と余裕のない人は不満に心を乱され、適格な判断が出来ない。
逍遥の如く、気持ちを転換して現状を素直に受け入れる"ゆとり"が必要。

緩急を知りつくす生活は、満足感と楽しみを得る。

「 気、軽ければ病軽し 、 何事も気宇なり 」

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