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「四方山話」 其の十

1.水滞

2.老婆心・独語

□■□ 水滞 □■□

湯本氏の皇漢医学には、
婦人において、月経障害によって月経血の排出がさまたげられ、または閉止すると非生理的血液である月経血は、お血となります。これは毒性を有し、抗菌力を失ったもので、細菌の寄生繁殖をも容易にします。

このお血が久しく停滞して濃度となると、子宮及びその隣接器官の血管内に沈着します。そして、全身に循環して各種の臓器組織内に沈着して血塞を生じます。心臓、血管壁に沈着して諸病症を誘発するようになります。

婦人は、このように月経障害や産後の悪露停滞などによって、お血を生じます。
男子は、遺伝その他の関係によって腹内にお血を蔵するようになり、身体各部に疾病を誘発します。

いん血(生理的状態に復帰しない死血)が、漸次血管内に吸収されて生理的血液とともに体内を循環して各種疾患の源泉となります。
熱性病によっておこる溶血症(赤血球が破壊されます)のために生じた溶血は非生理血液で各種の病症を誘発します。

【 処方 】

■主に血実(陽)

  • 桃核蒸気湯(とうかくじょうきとう)
  • 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
  • 桂枝茯リョウ丸(けいしぶくりょうがん)

■主に血虚(陰)

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • キュウ帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
  • 四物湯(しもつとう)

お血は、総頸動脈、腹部大動脈、子宮動脈などの解剖学的に左右不同の点を挙げ、左側に停滞することが多いのです。身体の左半身は右半身に比較して血液量が多くなる傾向があるのでお血も多くなります。

三焦は、六腑の一つで、気血、津液(しんえき)を全身にめぐらします。体内の水路を整え、不用の物質を尿、便として排泄させる総合的な機能を持つ腑とされています。

■水滞(水の変調、水毒、水邪)とは

水の滞りにより、体液の偏在がおこった状態をいいます。すなわち、体内に水分の代謝障害が起こった状態。新陳代謝機能の障害によって、病的なシンシュツ液、異常分泌などをおこし発汗、排尿などにも異変がおこることになります。

人体の60%以上が水分なので、水の変調というのは重大な病態です。

生理的体液(血液以外の液)を津液(しんえき)と呼びます。
病態における非生理的体液を痰(たん)または飲(いん)と呼んでいます。

  • 淡飲 = 主として胃内停水
  • 伏飲 = 内部の水滞
  • 懸飲 = 側胸部の水滞、湿性助膜炎、肺炎など
  • 溢飲 = 皮下の水滞
  • 留飲 = 心窩部の水滞
  • 支飲 = 心窩部の水滞、気管支炎、喘息など

浮腫の表現に風水、皮水、裏水があります。

■水滞のいくつかの症状

  1. 心悸亢進(動悸)・呼吸困難(息切れ)・喘鳴(喘息して喉中に痰声がある)・喉嗽・身体倦怠・便秘また下痢(水シャ性)・嘔吐・悪心・冷え
  2. 分泌障害(唾液、涙の分泌過多、痰を吐く、多汗また無汗)・排尿の異常・口渇・水を嫌う
  3. めまい・耳鳴・頭重・頭痛・疼痛(関節痛、胸痛、神経痛)・痙攣
  4. 胃内停水(みずおちに振水音)・浮腫・腹中がゴロゴロ鳴る

<水滞による病名>

  • 胃下垂、胃アトニー、胃腸カタル
  • 気管支炎、気管支喘息、肺炎、助膜炎(特に湿性)
  • 心臓疾患
  • 眼疾患(結膜炎、角膜炎、網膜炎、視神経炎)
  • 神経症、ヒステリー、神経痛
  • 腎・膀胱疾患
  • 関節リウマチ、糖尿病、脚気、悪阻(つわり)

水滞現象の原因は、水毒という思想から広義では、腎性自家中毒症で間脳、脳下垂体付近の変状に由来するとされます。

水滞による各種障害の発生機転に関しては、組織機能が減退し、組織の膨張弛緩をきたします。組織液の停滞によって起こる物理的圧迫症状が考えられます。

<処方>

  • 五レイ散(ごれいさん)
  • 越婢加ジツ湯(えっぴかじつとう)
  • リョウ桂ジツ甘湯(りょうけいじっかんとう)
  • 茯リョウ飲(ぶくりょういん)
  • 防己黄ギ湯(ぼういおうぎとう)
  • 麻杏ヨク甘湯(まきょうよくかんとう)

□■□ 老婆心独語 □■□

【 出会いは人生の変易なり 】

人は持って生まれた慣性を、気候・風土・習慣・食物という外因的影響力によって度々変移します。また、人は書籍・人物・旅行にて知識を会得したり、感化を与えることがあります。

かつて、天皇陛下が皇太子の頃、英才教育を行い、
慶應義塾の塾長で在られた小泉信三氏は、

百冊の本を読むより、百人の人に会え、
つまらぬ百人の人に会うより、優れた
一人に百回会え

と述べています。

人生とは、不思議なもので、自分の存在を認識することは少なく、浮標のように人生をかい間見ることもなく終えてしまうのが常です。

人は歴史という糸で結ばれ、地球の公転のように、動きを感じることなく目に見えない、雁字搦めの重荷の中で生きています。

人は歴史そのもので、歴史は、連なる雫の意で、一人では生きて行けません。いつも何かを求めているのです。

だからこそ、素になり、書物・人・旅に出会い心をリフレッシュしては?

希望の無い生活は退屈な人生しか生まれて来ません

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